
金融まるわかりガイド > 外貨・FXまるわかり > 為替eワラントに関する基礎知識
為替eワラントとは?
為替eワラントとは為替相場に対し、連動して値動きするように設計された債券(米ドルリンク債など)に対するオプションを証券化した「カバードワラント(債券)」です。分かりやすくいうと、既製品の通貨オプションです。1000ワラント=通常5000通貨単位で売買できます。対象の通貨が高くなると値上がりする「コール」型と安くなると値上がりする「プット」型とがあり、外国為替証拠金取引と同様、少額の資金とコストで多額の利益を得る事ができ、円高・円安のどちらの局面でも利益を得る機会があります。一方、購入したeワラントの価値が0(ゼロ)になる事もあり得ます。しかし、損失は購入金額に限定されます。
損失が限定されている事、売買差益は譲渡所得として扱われる事など、為替eワラントには、外国為替証拠金取引にはないメリットがあります。ですから、うまく使い分けるといいでしょう。
対象通貨
為替eワラントで取り扱っている通貨は、現在のところ、米ドル・ユーロ・豪ドル・英ポンド・加ドル・NZドル・南アフリカランドの7種類です。売買価格、権利行使価格とも円貨で表示されています。為替取引として考えた場合、米ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、英ポンド/円、加ドル/円、NZドル/円、南アフリカランド/円を扱っていると考える事ができます。
コールとプット
為替eワラントは、債券の形を取っています。しかし、オプションとして考えた場合、対象となる通貨を買う権利を債券化したコール型と、対象となる通貨を売る権利を債券化したプット型に分ける事ができます。コール型を買うと、対象通貨の値上がりによって利益を得られ、プット型を買うと、対象通貨の値下がりによって利益を得られます。例えば、円安・米ドル高を期待する場合、「米ドル」の「コール」型を、円高・ユーロ安を期待する場合は「ユーロ」の「プット」型を買えばいいという事になります。
原資産(数)・満期日・権利行使価格
為替eワラントは、通貨を原資産としています。通常の為替eワラントは1ワラントあたり原資産数は5(5米ドル・5ユーロ・5豪ドル・5加ドル・5NZドル)ですが、英ポンドの場合は2(2英ポンド)、南アフリカランドの場合は20(20ランド)です(ディープ・イン・ザ・マネーのものは1となっています)。つまり、為替eワラントの売買単位1000ワラントで5000(米ドル・ユーロ・豪ドル・加ドル・NZドル)となります。英ポンドの場合は売買単位1000ワラントで2000ポンド、南アフリカランドの場合は売買単位1000ワラントで20000ランドとなります。
為替eワラントは、満期日に権利行使価格で対象となる通貨を買う(コール)または売る(プット)権利(オプション)を債券化にしたものと考える事ができます。
イン・ザ・マネーとアウト・オブ・ザ・マネー
コール型は為替レートが権利行使価格を上回っている状態、プット型は為替レートが権利行使価格を下回っている状態の事を「イン・ザ・マネー(In the Money)」といいます。逆に、コール型は為替レートが権利行使価格を下回っている状態、プット型は為替レートが権利行使価格を上回っている状態の事を「アウト・オブ・ザ・マネー(Out of the Money)」といいます。為替レートと権利行使価格が一致している状態の事は「アット・ザ・マネー(At the Money)」といいます。
本源的価値と時間的価値
本源的価値は、為替eワラントを権利行使した時に得られる精算額です。イン・ザ・マネーの場合に限り、本源的価値が存在し、アウト・オブ・ザ・マネーでは、本源的価値は0(ゼロ)となります。一方、時間的価値に関しては満期日までに得られる利益の期待値と考える事ができます。ボラティリティ(変動率)に由来する時間的価値は、満期日までの期間が長い事、値動きが激しい(ボラティリティが大きい)事、アット・ザ・マネーに近い事ほど、大きくなります。ディープ・イン・ザ・マネーの場合はほとんど0(ゼロ)になります。満期日が近付くと急激に減少して、満期日には0(ゼロ)になります。
金利に由来する時間的価値は、円より金利が高い(現在では全ての)通貨のコール型ではマイナスとなり、時間が経つにつれ増加して0(ゼロ)に近付きます。逆にプット型ではプラスとなり、時間が経つにつれ減少して0(ゼロ)に近付きます。円との金利差が大きければ大きいほど、絶対値も大きくなります。ディープ・イン・ザ・マネーのコール型では、外貨預金的な感覚で投資する事が可能です。
デルタとギアリング
デルタは原資産(為替レート)の価格変動と為替eワラントの価格変動との比率の事です。デルタ=(為替レートの変動×原資産数)/(為替eワラントの価格変動)となり、コール型では0〜1、プット型では0〜−1の値となります。ワラントとしての価値が高い(コール型では権利行使価格が低くプット型では権利行使価格が高い)ものはデルタが1または−1に近く、価値が低いものはデルタが0(ゼロ)に近くなります。デルタが0(ゼロ)に近いものは投資対象として適切ではありません。
ギアリングは原資産(為替レート)の価格と為替eワラントの価格との比率の事です。ギアリング=(為替レート×原資産数)/(為替eワラントの価格)となり、実効ギアリングはデルタ×ギアリングで計算します。実効ギアリングが高ければ高いほど、投資効率は高くなりますが、リスクも高くなります。